2026.06.04
【開催報告】第1回 健やかラピス早期診断アライアンス研究会を開催いたしました
一般財団法人健やか親子支援協会は、2026年5月29日(金)、ホテルニューオータニ 紀尾井フォーラムにて、当協会主催となる「第1回 健やかラピス早期診断アライアンス研究会」を開催いたしました。
当日は、元厚生労働大臣をはじめとするご来賓の皆様、医療関係者、民間企業、患者会の代表など、産官学民の多様な立場から多くの方々にご参加いただき、会場は熱気に包まれました。







※多くの関係者が一堂に会した「第1回 健やかラピス早期診断アライアンス研究会」の様子
■ 研究会開催の趣旨と背景
国内には、推定約600万人もの希少疾患・難病を抱える方々が暮らしています。当協会では、指定難病や小児慢性疾患に限らず、こうした方々を社会全体で支えるため、専門医と非専門医をつなぐ相談窓口を設置し、データの蓄積を進めてまいりました。
本研究会は、この相談窓口データを基盤に、改正難病法の付帯決議にある「診断前患者への対応」や「地域格差の是正」、デジタル活用(DX)を通じた相談支援の高度化など、早期診断支援の仕組みを社会実装することを目指し、産官学民が協働できる枠組みを構築するために発足いたしました。
開会にあたり、当協会理事長の河村秋、および専務理事の川口耕一より、相談窓口設置の経緯と早期診断に向けた趣旨説明を行いました。また、ご来賓として衆議院議員・元厚生労働大臣の加藤勝信先生より、難病対策の現状と早期診断の重要性、そして今後の相談支援体制強化への期待を込めた温かいご祝辞を頂戴いたしました。

■ プログラム内容と主なテーマ
研究会では、4つのセッションを通じて、それぞれの立場から見た現状の課題や今後の協働の可能性について、非常に具体的かつ有意義な発表・議論が行われました。
- 1.相談窓口データの分析報告
池川志郎先生(北海道大学客員教授/東京大学医科学研究所附属病院遺伝子診療部招請講師)より、骨系統疾患コンソーシウムの事例をもとに「専門医と非専門医をつなぐ相談窓口の現状と課題」についてご報告いただき、専門医につながるまでのボトルネックやトリアージの重要性が可視化されました。 - 2.早期診断に向けた民間企業との連携の可能性
佐谷秀行先生(藤田医科大学腫瘍医学研究センターセンター長/慶應義塾大学医学部名誉教授)より、「相談窓口データを基盤にした早期診断支援のアプローチ」として、ウェアラブルデバイスやAI、生活者データと医療を繋ぐ仕組みの可能性が提示されました。 - 3.患者会からの提案 To Smile #endnf レックリングハウゼン病患者会代表の大河原和泉様より、「患者のQOLを高めるために必要な情報・支援」をテーマに、患者や家族が直面する診断ラグの実態と、企業・患者会の協働可能性についてお話しいただきました。
- 4.各分野の代表者によるプレゼンテーションおよびパネルディスカッション
後半のセッションでは、まず現場の最前線で活躍される3名の登壇者より、それぞれの視点から貴重なプレゼンテーションが行われました。
南里健太様(ポトキ・ラプスキー症候群患者家族会代表)、 山口敏和様(株式会社ビー・エム・エル ゲノム医療事業本部 顧問)、 井上顧基様(株式会社Elith 代表取締役CEO)。
各氏による発表の後は、当協会理事長・河村秋の司会にて「診断ラグをなくすために、医師・患者会・企業が協働できること」をテーマとしたパネルディスカッションへと移りました。 ディスカッションには、前半に登壇された佐谷秀行先生や池川志郎先生も加わり、医療・患者家族・民間企業という立場の垣根を越えて、早期診断の社会実装に向けた活発な意見交換がなされました。そしてセッションの最後には、厚生労働省の渡邉洋之助様(難病対策課 課長補佐)より、国や行政の視点も交えた総括的なお話を頂戴し、大変有意義な締めくくりとなりました。

■ 今後の展望と御礼
今回の研究会を通じて、難病医療マッチングサイト「健やかラピス」を起点とした、より優しくスピーディーな早期診断支援ネットワークの必要性と、それを実現するための強固な協力体制の基盤が整いました。
ご参加いただいた皆様、そして日頃から当協会の活動を支えてくださっている支援者の皆様に、心より感謝申し上げます。
当協会は「この国のすべての子どもたちが公平に支援を受けられる、より優しい社会」の実現を目指し、これからも皆様とともに一歩一歩、確実な社会実装へと歩みを進めてまいります。
今後とも当協会の活動へのご理解と、温かいご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

■ 希少難病を抱える子どもたちの明るい未来のために
当協会では、すべての難病児やそのご家族が孤立せず、公平な支援と早期診断を受けられるより優しい社会を創るため、皆様からの温かいご寄付を募集しております。
皆様からお寄せいただいた寄付金は、今回ご紹介した「健やかラピス」相談窓口の拡充、難病児への給付積み立て、患者会や研究活動への支援などに大切に活用させていただきます。私たちのパートナーとして、子どもたちの明るい未来を共に創っていただける方は、ぜひ下記ページよりご協力をお願いいたします。